木造の新築住宅で、火災保険を検討中なんだけど、
すごく火災保険が安くなる省令準耐火の家があるって聞いたんだけど
火災保険が、半額になるって本当?その省令準耐火の家ってどんな家?
今回は、省令準耐火構造の住宅について解説していきます。
この記事の目次
省令準耐火構造の住宅って何?
建築基準法で定める、準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として
住宅金融支援機構が定めた基準に適合する住宅を言います。
省令準耐火構造の特徴は?
次の3点が大きな特徴になります。
外部からの延焼防止
隣の家などから火災が起きても、家に燃え移りにくい
各室防火
家の中で火災が起きても、部屋から一定時間、火を出さない
他室への延焼遅延
万が一部屋から火が出ても、家全体への延焼を遅らせる
この3点の特徴を持った住宅が、省令準耐火構造の家となります。
火災に強い住宅なので、万が一の場合でも安心できますよね。
省令準耐火構造の基準
次の①~③のいずれかの住宅、または、工法である必要があります。
①省令準耐火構造の使用に基づき建設された木造軸組工法の住宅
または、枠組工法(2×4)の住宅。
②省令準耐火構造として機構が承認したプレハブ住宅
③省令準耐火構造として機構が承認した住宅、または工法
① 木造軸組工法の住宅の場合は、省令準耐火構造にするには、
天井裏にファイヤーストップを設けるなどしなければなりません。
そのため、省令準耐火構造にする場合は、追加費用が発生することがあります。
そのため、住宅会社に確認が必要です。
枠組工法(2×4)の住宅の場合は、特に何もしなくても
省令準耐火構造になっていることが、ほとんどだと思います。
② プレハブ住宅(大手ハウスメーカーが、よく建てている住宅の事)は、
各住宅メーカーで仕様が違うため、住宅メーカーに確認しておきましょう。
③ 住宅会社が、省令準耐火構造になるように、認定を取っている場合
その住宅会社で建てると、省令準耐火になります。
省令準耐火構造のメリット・デメリット
メリットは、
- 火災に強い住宅になる。
万が一火災が発生しても、一定時間、火を出さないため、
初期消火が行えたり、延焼を遅らせることが出来るため、避難しやすい。
- 火災保険が安くなる。
火災に強い住宅なので、万が一、火災が起こっても被害を最小限に
抑えれる可能性が高いため保険料が安くなる。
デメリットは、
- 省令準耐火構造に適合する必要があるため、その分の追加費用が、発生する場合がある。
- 柱や梁などは、燃えにくい仕様にするため柱や梁など、
燃えにくい材料で、覆わなければならないため直接見せることが出来なくなる。
(柱や梁などを出しても、省令準耐火構造となるように認定を取っている、住宅会社もあります。)
- デザインの自由度が下がる。
火災保険が安くなったとしても、追加費用の方が高くなる場合も
考えられますので、事前に比較しておきたいところです。
火災保険の構造区分
住宅ローンを組んで家を建つ場合、住宅ローンを組んだ年数は火災保険に入らないといけません。
なお、火災保険の保険料は、家の構造により費用が変わります。
構造区分は、次の3種類があります。
- 「M構造」 鉄筋コンクリート造のマンションなど
- 「T構造」 鉄筋コンクリート造や鉄骨構造など
- 「H構造」 在来木造など
保険料が安い順番は、「M構造」>「T構造」>「H構造」となります。
省令準耐火構造の住宅は、真ん中の「T構造」になります。
火災保険の目安(建物補修額1500万円 100㎡の専用住宅での場合)
10年間の火災保険料の目安は、木造戸建て(H構造)の場合だと
約15~25万円くらいが、目安となります。
省令準耐火構造の木造戸建て(T構造)の場合だと
約9~15万円くらいが、目安となります。
(保険会社により、内容や料金が違いますので、目安として考えてください。)
木造戸建て(H構造)の一般的な住宅に比べて
省令準耐火構造の木造戸建て(T構造)の場合には、
保証料は、約半額ほどの金額になるため、たいへんお得です。
まとめ
省令準耐火構造の住宅にすることにより
- 火災に強い住宅になる
- 火災保険が安くなる
と言ったメリットがあります。
- 追加費用が発生する場合がある
- 柱や梁を直接見せることができない
- デザインの自由度が下がる
などのデメリットのあります。
オススメとしては、省令準耐火構造を標準にしている、住宅会社で家を建てることです。
省令準耐火構造の家を標準にしていることで、
初めから火災に強い住宅になるのはもちろんですが、
省令準耐火構造にするための追加費用の発生を考えなくても良いので、
違うことに時間が使えます。
追加工事を払えばどこの住宅会社でも省令準耐火構造の家にしてくれるのでは?
と、思われるかもしれませんが
省令準耐火構造の仕様に基づき作らなければならないため
さまざまな、制約が出てきます。
また、住宅会社によっては、省令準耐火構造の追加費用以外の費用が
かかることもあると思いますので、確認が必要です。
そのため、省令準耐火構造を標準としている
住宅会社で家を建てることを、オススメしています。